April 18, 2019
ALFP eマガジン 第4号 Culture and Identity
バックナンバー概要
ゲストエディター:Samrat Choudhury(作家 / フリージャーナリスト / 2018年度ALFPフェロー)
今日世界が抱える問題の大半は、文化とアイデンティティを取り巻く問題のように思われる。文化とアイデンティティは、宗教や言語による対立はもちろん、ジェンダー、セクシュアリティ、肌の色、さらには階級の違いによる争いにまで関係している。本号では、アジアの4つの国で活動する著者たちが、文化とアイデンティティについてさまざまな視点から議論する。
アジアは、西は「肥沃な三日月地帯」から、東はインド・中国の大河流域まで、紛れもなく人類の文明発祥の大陸である。これらの地では、人々は何千年も前の出来事を、あたかも昨日今日起こったことのように話す。アジアでは実に5,000年以上にわたり、文化とアイデンティティがせめぎ合いの中で、互いを形成し合う過程が連綿と続いてきた。変化と流動性が唯一の変わらざるものであったとも言えよう。こうしたダイナミズムは、さまざまな言語と宗教を生み出し、その土地に適するよう調整されながら他の地域に伝播され、「自分たちは何者なのか」という人生の問いに答えてきた。そのダイナミズムは、今日でも見て取れる。アジアの文化は、グローバリゼーションとテクノロジーの発達に適応しながら、今なお変化を遂げつつある。異なる文化とアイデンティティの衝突は、距離の消滅によってますます先鋭化し、移民の流入によって激化している。
これらの衝突はなぜ起きるのか。その根底にはどんな力が働いているのか。衝突は永久に続かざるを得ないのか。それとも、絶えず争い合わなくとも、私たちが真の自分でいられる道はあるのだろうか。本号では、こうした問いのいくつかに光を投げかけたい。
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文化は人類共通の遺産
サムラート・チョードリー / Samrat Choudhury(インド)
作家 / フリージャーナリスト / 2018年度ALFPフェロー
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雲南省の民族の結束と発展を可能にした要因とは
黄建生(フアン・ジャンシェン)/ Huang Jiansheng(中国)
雲南民族大学 教授 / 2007年度ALFPフェロー
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文化と芸術の中の狂気
アジズ・アリ・ダード / Aziz Ali Dad(パキスタン)
ライター / コラムニスト / 社会科学者 / 2018年度ALFPフェロー
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国籍とはすぐれて人為的なもの——文化的アイデンティティの
重層化李洙任(リー・スーイム)/ Lee Soo im(日本)
龍谷大学経営学部 教授 / 2008年度ALFPフェロー